アパートの鉄骨造の廊下がサビてボロボロだとご連絡をいただきました。このような鉄骨構造物の耐用年数を聞かれることがありますので、耐用年数について解説します。
鉄骨は、塗装を6年前後に1回塗り替えていれば30年以上長持ちします
もちろん、設置環境(海が近いとか、日蔭だとか、防水に未対応など)によって腐食具合は変わってきますが、この「塗り替え」が大事です。塗装は見栄えの問題もありますけど、塗装は、鉄骨をサビから守る皮膜だと思ってください。
ただ鉄骨の上から塗装したのなら効果は・・?
よく鉄骨に穴が空いているのに上からテープを貼って塗装しているものを見ます。これではサビ劣化の問題を棚上げしただけです。むしろ鉄骨の腐食を後押しする可能性があります。
鉄骨改修工事はサビ劣化を補強するので、鉄骨を確実に長持ちさせます。
写真では廊下の外周部分(胴差し鉄骨)をボンデ鋼板で補強しています。ほかにも廊下を支える構造プレートを補強したり、鉄柱を含むな構造材部も補強しています。工事を始めてから隠ぺいされたサビも発見することもあるので臨機応変に補強していきます。
廊下や階段を丸ごと交換するような工事を見かけることがありますが、それはアパートオーナーさんが本当に望んでいることでしょうか。費用対効果として懸念があります。
鉄工所から見た、シンプルな問題提起です
オーナー様にとてもシンプルな問題提起です。考えてみてください。
アパート運営があと10年くらいの維持である場合、30年以上もつ新しい鉄骨が必要でしょうか?
鉄工所からの提案です。鉄骨はしっかり面倒を見ればじゅうぶんに長持ちします。居住者の方たちがケガなどしないように安全に使えることを優先として、低コストで鉄骨改修できる方法を一緒に考えてみませんか?