溶融亜鉛メッキの鉄骨階段製作を例とした加工方法の違い。

溶融亜鉛メッキ仕上げの鉄骨階段の工事でした。さすがに溶融亜鉛メッキ、そのコーティングの頼もしさ。「サビませんよ!」という主張。

溶融亜鉛メッキ仕上げのことを、私たちはドブ漬けと呼びます。亜鉛メッキ層の中にジャボンとパーツを漬けこむわけですが、実際には油分を落す層があったり、熱くなった鋼材を冷却する層など、5段階くらいの工程でそれぞれの層に漬けこまれます。これは溶融亜鉛メッキを専門で行う業者さんで対応してくれます。

まさに漬物。なので、ドブ漬けと業界では呼んだりします。すみません業界だなんてえらそうな言葉を・・。

溶融亜鉛メッキに漬け込むという仕様は、設計段階で決まっている必要があります。なぜならば「専用の加工」が必要だからです。

メッキ槽に漬けるときに、例えば角パイプで手摺が作られているならば、メッキがパイプの中に侵入、パイプの中もコーティング、さらにこのパイプの中から脱出できるよう、予め出口の穴を加工していきます。また、現場での溶接組み立てではなくボルト組みでの工事が基本となるので、現場状況などにも左右されます。

そして、亜鉛メッキそのものがものすごい高温(450度くらい)のためフラットバーなどの板材は熱に負けて歪んだりもします(あとで修正します)。

さらに、鋼材の表面に付着したメッキカスを手作業で取り払うなど、溶融亜鉛メッキ仕上げの鉄骨階段などの製品は、見た目以上に手間がかかります。

「メッキの費用だけ乗っかるんじゃないの?」と聞かれることもありますが、これだけ加工手間に違いが出るんですよ

現場で溶接組立もできず、ボルト組み等が基本になるので工事の進め方がかなり違ってきます。(参考;メッキ工場も運搬し、また引取にいく運搬費用も加算されます)



ちなみにこの鉄骨階段は踊り場の柱で建てないように設計しています。ちょうど真下に車のガレージがあるのです。踊り場は建物側に固定しています。

こうすれば柱を立てなくても踊り場は落ちないわけですが、ただ独立して建っているわけではないので、計画的な施工が求められます。

フルオーダーの鉄骨階段だから、生活スタイルに合わせられます。もちろん既製品よりも高くなりますが、そこには世界にひとつのものを設計する魅力があり、何十年もそこに住む居住者の方に値段以上のメリットを生むのです。