既製品のインターホンボックスではここまで作れまい。

既製品とオーダー製品の違いとは

既製品とオーダー製品の違いを端的に言います。

「既製品に合わせた生活スタイルにするか」「生活スタイルに合わせてオーダー製品にするか」です。

生活スタイルを重視する方には、既製品では満足できないかもしれません。とはいえ、既製品は安定した品質やブランド性、製品費用という魅力もあると思います。

どの要素を優先するかはお客様次第です。私たちが作っているのはミリ単位でお客様のイメージをカタチにする仕事です。

今回、インターホンボックスのオーダー製作のご依頼をいただきました。お客様のご要望は下記のようなものでした。

  • ボックスの上半分と下半分は別々に開けたい
  • 購入したインターホンにぴったりのボックスにしたい(でもメンテナンスもしたい)
  • ボックスの開け閉めはできるだけ簡単にしたい
  • 外観はシンプルに。同時に機能的にしたい

今回のインターホンボックスはメンテナンスの都合もあり、上半分と下半分を分けて別々に開けられるようにしました。

上半分はインターホンが収まるスペースにして、カバー部をマネグネット脱着式に製作してあります。このため、指でパネルの両端を掴めばスポンと取れて、付けるときもマグネットでカチっとくっつきます。

ボックスのパネルにはインターホンのカメラやマイク(スピーカー)、チャイムボタンが使えるようにレーザーカットします。全てのカット開口を丸くして統一感を出しています。

インターホンボックスの下半分は蝶番で開け閉めし、受けはマグネット。こちらのほうが開け閉め頻度が高いのです。ちなみに背面の四角い穴はインターホン配線のために開けてあります。

鉄とステンレスを組み合わせて作る

実はこのインターホンボックスはパネル面(表面部)だけはステンレス製にしています。ボディ(箱の部分)はスチール製です。何故かというと、屋外で使用するのでパネル部分は耐候性を高めるためです。ボディは壁に埋まるので肉厚の薄いスチールを使用してコストも下げています。

細かい話ですけど、通常のステンレスは磁石でくっつきません。今回は特別に磁石に反応するステンレスを使いました。鉄とステンレスでは見た目も変わってしまうところですが、全体を焼付塗装にして仕上げています。

製品製作で使用する「ハイライトは?」という言葉

今回のオーダーメイド金物はインターホンボックスでしたが、このひとつの箱にも焼付塗装やマグネット脱着と蝶番加工、レーザーカット等、金物製作のいろいろな工夫が凝縮しています。文字部はカッティングシートです。

どこがハイライトなのか」なんて話も設計のときには出てきます。この場合の「ハイライト」とは「どの部分が人目に触れて、見栄えを優先するのか」という意味で使われます。

かっこ良く見せるパーツ。機能を凝縮するパーツなど、手のひらに乗る小さな製品にもモノ作りの会社として知恵を絞って製作します。「1万人が使うため」ではなく「それを使う1人のため」に作ることがオーダーメイドの意義です。