鉄製室内手すりで人気の鋼材と塗装方法

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鉄製室内手すりで人気の鋼材は「フラットバー」

私たち鉄工所が製作するオーダーメイド手すりで人気の仕様についてお話します。まずは鋼材について。特に人気のタイプがフラットバー鋼材で作る手すりです。

フラットバーはパイプのように中が空洞ではなく、中身が鉄で詰まった「無垢材(むくざい)」と呼ばれます。加工性にも優れています。見た目が細くフラットなので、強度を持ちながらも華奢な見栄えに作ることができます。

フラットバー

当社でおすすめの組合せは、厚さ9mmのフラットバーの支柱と笠木(一番上の横桟)、中桟(笠木から下の横ライン)を厚さ6mmのフラットバーにした手すりです。

木製手すりとは対照的な「華奢なビジュアル」の割に強度バツグン。この手すりがつくとデザイナーズ物件のようになります。冒頭の手すり写真もこの組合せです。シンプルで無機質ながら存在感もあり、室内がぐっとオシャレになります。

フラットバーを使用したスチール手摺

鉄製室内手すりで人気の塗装は「焼付塗装」

塗装は焼付塗装が人気です。

焼付塗装とは、通常のハケなどで塗る塗装作業とは異なり、専門の塗装工場内で施される塗装方法です。スプレーガンで塗料を吹付け、高温の専用の窯(100度以上!)の中に入れて塗料皮膜を安定させています。窯は下記の写真のような設備です。

焼付塗装の窯

焼付塗装の特徴は、塗膜が均一に仕上がり、質感は車のボディのような感じをイメージしてください。

ちなみに、焼付塗装は通常の塗装と異なり皮膜が薄いので、鋼材の表面の凸凹をそのままトレースします。通常の鋼材で焼付塗装をすると鋼材表面の微妙な凸凹が浮き出てしまうことがあります。このことからフラットバーで手摺を作るときは、表面が均等に研磨された「磨き材」を使用することが多いです。

焼付塗装には「メラミン系」「アクリル系」「ウレタン系」「フッソ系」があり、用途に合わせて塗装されますが屋内で利用する分には納期もコストも比較的安価なメラミン系の焼付塗装が選択されることが多いです。

半ツヤ仕上げの焼付塗装

また、焼付塗装には「ツヤ」という基準があります。希釈率によって光沢を程度の決められるのですが、私たちがオススメするのは「半ツヤ」です。

「ツヤ無し」は文字通りツヤがなく、マットな仕上がりです。「ツヤ有り」の製品のような表面のツルツル感もありません。手すりとして使う場合、例えば白色にすると手垢がつきやすくなります。黒色も汚れが目立ちますが、その鍛鉄のそうな仕上げリを好む方もいらっしゃいます。「ツヤ有り」は光沢が強い仕上がりです。ちょっとプラスチックな印象と受け取る人もいます。

「半ツヤ」は両方の合いの子で、適度な光沢感と手垢も目立たず、手すりとしての用途に合っています。

また、調色も可能です。日塗工のカラーサンプルを基準に選べる(近似色)のですが、調色するために納期と費用がかかります。また、ソリッドカラーと呼ばれる、工場に在庫している使用頻度の高い色(白・黒など)だと納期や費用も安くなります。※白も黒も厳密には色番号がありますが「白でお任せ!」という感じでご依頼をいただければソリッドカラーで対応します。

お好みの組合せで自由に手すりを作る

もちろん、上記でご紹介した鋼材や塗装方法以外もあります。組合せは自由に決められるオーダーメイド金物なので、こだわりの一点をご注文ください。

本当はもっと他の鋼材の話や塗装についてもお話したかったのですが・・長くなってしまうので、このページではここまで!